「ふ~ん。あの、龍希が本命ね・・・。」

僕には、最後そう聞こえた。
多分、ずっと桜庭を見ていた、女の子だろう。
でも、あのってなんだ?僕は彼のこと何も知らない。
でも、何か嫌な予感がする。とりあえず近くのトイレに入ったが、ここからどうすれば良いか分からない。僕は桜庭から逃げてしまった。

「あんたさ、転校生でしょ。あんな事言われて、本気にしてるみたいだけど、龍希がアンタのこと好きなはず無いから。龍希との付き合いは、短く無いのよ。とりあえず出て来なよ。」

急に、話かけられて、ビックリしたものの、彼女の言うことは、あってると思う。今日出会ったばかりで、好きとかありえない。
僕は、外に出て話をすることに決めた。

「やっと出てきた。あんた名前は?あたしは、アヤノ。これからよろしくね。」

その言葉に、温かさはなく僕は一層不安になった。

「僕は春野 優羽。よろしくお願いします。」

「ふ~ん。春野か、分かった。
てか、とりあえず教室来なよ。皆あんたの事待ってるから。」

その後教室に戻って、アヤノの態度は一転した。