僕は、桜庭に案内されて教室に着いた。

教室に入る前、ふと、僕は桜庭を見て疑問に思った。
今は二限だ。桜庭は、一限の授業を僕と居たから受けれなかったのか?僕は、体調不良で休んだが彼には理由がない。

「・・・あの!ごめんなさい。僕のせいで授業・・?!」

ポンッ!

急に頭を撫でられた。本当に理解不能だ。この男のやることは。

「俺、お前の事守りたいから守ったんだし、お前が責任感じる必要ないから。授業つまんねーし、いい暇つぶしになったわ。」

そう言って、桜庭は僕に笑いかけた。その顔があまりに甘くて、気持ちが変になる。

「ほら、さっさと教室入れよ。」

桜庭が促し、僕は教室に入ろうとするのだが、怖くて足が動かない。勇気を出さないと。このままじゃダメだ。

「はぁ・・・。しょーがねーな。ついてこい。」

桜庭は、急に僕の手を取り教室に入って行く。

「待って・・・!急には・・・!」

僕の言葉には耳を傾けずに言った。

「こいつ、今日から俺の本命だから、いじめんなよ。よろしく。」

「待ってってば!そんなこと言われても困る!簡単に言わないでもらおうか。」

僕から出た声とは思えないぐらい大きな声がでた。

「じゃあ、好きなってもらう。いいな?覚悟しろ、優羽!俺の気持ちは本当だから。簡単になんて言ってない。」

桜庭が皆の前でそんなこと言うから、僕は恥ずかしくて、逃げてしまった。