「汐音がそんなこと言うなんて珍しいねぇ?富谷くんに全然興味無さそうにゲーム観戦してたくせに」
「だからって騒ぐわけじゃないけどね。それと、興味無いのは今でも同じ。ただ、騒ぐ女子の気持ちが少しは分かるかなって」
「それが、興味持ち始めたってことでしょ?」
知らない。それが興味持つってことなのか。
「でも、いいんじゃない?汐音らしいじゃん?」
「へ?何処を突いてそう…」
「それと、無理に進む必要ないからね。」
急に落ち着いた口調で言われた後、何もないと前を向かれる。
イマイチ会話が噛み合ってなかったが、あまりにも愉しそうにゲームを観ているので、それは訊かないことにした。