「ねえ、紅葉、皆何で避けてるのよ、私達のこと。もしかしてさ、嫌われてたりする…よね…?」
「はぁ、汐音のそういう所がモテるんだよねぇ。頭いい癖してちょっと抜けてるってか鈍感ってか」
「抜けてる?!鈍感!?私が?!」
「うんうん。一応説明しとくけどね、私達嫌われてるとかじゃないよ?寧ろ好かれてるっていうのか尊敬って言うのか憧れっていうのか、まあそんなとこなの!私達単体でもそこそこ人気あるじゃん?」
それは流石に自覚した。
毎日男子にあんだけ囲まれたら自覚せざるを得ない。
「でもね、2人揃うとなんか特別らしいの!私達が毎朝ベッタリしてても誰も何も言わないでしょ?それもその原理!」
えっと、つまり、紅葉が言いたいのは、私は生徒たちに人気で。紅葉も生徒たちに人気で。それでその2人が一緒に居ると最強。
という訳し方でいいのか?
「なんかしかも一部の生徒は私達が百合だ百合だ騒いでるみたい」
は、百合??私達が??
「まあ、確かに紅葉は激カワだけど…」
口の中でモゴモゴと呟く。
「え?!紅葉?!今なんて言った?!もっかい言って!!わんもあ!!」