──────キーンコーンカーンコーン。


HRが始まる、チャイムが鳴った。


「あーあ、時間切れか……」


とても残念そうに、ふっと笑って離れていった蒼井とは正反対に、私の頭はショート状態。


もう少しで、キス、されるところだった……


チャイムが鳴ったから良かったものの、もしあのまま触れてたら……


「っ!!」


全身が沸騰しそうなくらい、熱くなる。


いくら動揺してたからって、私もなに受け身体勢になっちゃってるのよ!!


蒼井があまりに男の人だって意識してしまって、目が離せなくなってしまって。


あーっ、もう…完全にやられた……


と、とにかく教室戻らなきゃ……


未だにバックンバックンと音を立てている心臓を押さえつつ、なんとか立ち上がるけれど、