「あ、長坂が熱で休みだ、誰か借り物競争を走ってくれる人はいるか?」







長坂?






誰だろう。






もう夏なのにクラスの人の名前が分からない私は重症だ。







「蓮君がいいと思いまーす!」








「あ、賛成!!」







佐多君のファンの女子達が声をあげる。







「と言ってるけど、佐多やってくれるか?」








先生が佐多君に聞く。







「...別に良いっすよ」







少し嫌そうな顔をしたものの頷く。





「ありがとう佐多。よし、今から開会式だから移動するぞー」







先生の指示で皆が動く。