「そっか.....。不倫あるあるパターンを見事に再現したヤツがこんな身近にいるとはな」

「再現っていい方やめてよ」

「まぁ、さ。不倫なんていつか終わりがくるもんだろ? 終われて良かったんじゃないの? それに」

「それに?」

「俺みたいな不倫の話聞いてくれるヤツとも出会えて、りさは幸せじゃん。このタイミングで終われて良かったと思わないとな。不幸中の幸いってやつだぞ」

「それはそうだね」

確かに世の中、不倫の恋を誰にも言えずに一人で苦しんでいる人達はいるんだ。

その点、私には気を紛らわせる友達や飲み仲間だっているし、おとなりさんが話を聞いてくれている。