あたしは、目頭が熱くなり涙が溢れてきた。

「あー。あれか、1人になると不倫相手のことばっか考えて辛いってやつか」

「ううっ....」

「だったら、健太郎誘えば? 連絡先交換したんだし」

「伊藤君には不倫のこと話せないもん」

「だろうな」

溢れてきた涙が止まらない。
寒空の下、あたしはひたすら泣き続けた。

「行くぞ」

おとなりさんはそう言って歩き出した。
涙を拭いあたしはおとなりさんと少し距離をあけて歩いた。

そして、連れこられた場所はーー.....。