どひぃぃ……!!
なんて鋭いのこの子……!!
たぶん、もう顔にまずいですって出てしまってると思う。
それを証拠に楓くんが、ちょっと強めの口調で。
「送っていっていいですよね?」
にっこり笑いながらわたしを見ていたので、仕方なく首を縦に振った。
わたしの家に向かうまで、他愛もない話をして、あっという間に家の前に着いてしまった。
だ、大丈夫。周りを見渡しても榛名くんの姿はない。
たぶんこの時間だから家に帰って来てると思うから、家から出てこなければセーフ。
「あ、送ってくれてありがとう!」
「別になんも変わったとこないですね」
キョロキョロ周りを見ながらそんなことを言う楓くん。
さっきのわたしのリアクションから何かあると疑ってるんだ。
「そ、そうだよ!何もないよ!楓くんってば深く考えすぎ!」