ここまで、ストレートに想いを伝えられて、
それをうまく処理できるほど、わたしは賢い人間じゃない。



「で、でも……楓くん、そんな素振り見せたことなんか……っ」



「見せないように隠してましたよ。けど、気づいたら放って置けなくて。

先輩、前に俺に言いましたよね?楓くんは誰にでも優しいねって。それは雛乃先輩だから優しくしたいと思うし、助けたいと思うんです……好きだから」



「っ……」



「たぶん…先輩は俺のことただの後輩くらいにしか見てないってことはわかってて。

何年もそばにいて、俺の気持ちに気づくことはないし。先輩が恋愛に疎いのは知ってたんで。だから、後輩としてそばにいれればいいかなとか、ぬるいこと考えてたんですけど……」