「俺、中学の時、めちゃくちゃ人見知りだったじゃないですか?」


「う、うん。ずっと下向いてるし、なかなか話さない子だったから人見知りなのかなとは思ったよ?」


「ははっ、やっぱりそーですよね」


中学の頃の楓くんと、今の楓くんは全然違う。


すごく変わったと思う。
もちろん、いい方向に。

外見も、内面も。



「人と話すの苦手だったから、自然と目線は下になるし、相手に顔を見られるのも嫌で前髪長くして顔隠したりして。

目なんか悪くないのに分厚い度の合ってないメガネしたり。おかげで視界がぼやけて、相手の顔もはっきり見えなかったらよかったとか思ってたんですよね」



「えぇ、そうなの?」


それは初めて知ったことだった。