「たーばたさーーん!!!」



「っ!?」



どこから現れたのか、突然あたしはある人物に背後から抱きつかれる!



「田畑さーん、好き好き~~。」



そう言ってぎゅっとしてくる男子は一人しかいなかった。



や、夜神昴!!



振り向くと夜神の黒く遊んでいる髪と、耳もとや胸元にきらきら光るアクセサリー、がっしりとした二の腕があった。



「や、夜神!いつも言ってるけど離してくれないかな!?」


「あはは。田畑さん、好き~!」



こ、この男は、人の話を全然聞いてない!!?



「ちょっと!離してって言ってるの!!」


「あー。その強気な田畑さんもいいよね~。やっぱり好きー。」



はっきりと訴えるけど夜神はますますあたしに密着してきて、あたしの頭に頬ずりをしてきた!



なっ!?髪がぐちゃぐちゃになってる!!?



「離して!ってば!!」


と、あたしにまわしてくる夜神の腕に手をかけると力を込めて夜神を振りほどいた!



な、なんて奴なの?!



へばりついてくるガムみたい!!



そんなガムのような夜神は相変わらずヘラヘラとした態度であたしに笑いかけてくる。