「咲久、物理の点数いいなさい」




「…4点」




こ、これは…。




「白石、俺の手には負えないぞ?」



「私も無理だよぉ…だって、4点だよ?私本気でやったらノー勉でも80点はあるよ?」




白石は机に突っ伏して、涙目になる。




「私だって、頑張ってみたんだよ?


説明がへたって言われたんだもんっ」



白石はふてくされたように座布団を抱きしめて寝転んだ。



…スカートの中見えそう。



俺はいたたまれなくなって、咲久の方に目を向けた。





「礼央くん、聞いて?古典はね?89点だったんだよ。生物も97点だったし、英語も93点だった」



「…その偏りはなんだよ」



「わかんない。計算が苦手なのと、カタカナが覚えられない」



「わかんなくないな。うん。



数学できるようになったら物理も大抵できるから。ちゃんと勉強しよう」




「はーい」