告白しようとしていた俺の気持ちなんか知らない白石は、ただ、自分のために俺に告白してきた。



だから、俺も自分のために白石に笑いかけた。



白石に近づいて、左手を掴む。



そして、耳に顔を近づけた。




「俺も、好きだよ」




白石は顔を真っ赤にさせて、俺の肩に顔を埋めた。




「へ、返事は…?」



「もちろん。こんな俺でよければ」



「…ありがと」





花火が上がった。大きな花火。



白石と見た2度目の花火。




後夜祭始まりの合図が俺たちを祝福しているみたいだった。