なんで、あんな変なこと言っちゃったんだよ。



もう、いいじゃねぇか。



それとも、ただの良心からか?



まぁ…ただの気まぐれだ。




「ねぇ、二井くん。二井くんは何に出るの?」



「…補欠」




「へ?」




「補欠だって」




白石はアホそうな顔をして、黙り込んだ。




「…運動するの、嫌い?」




「別に。したくない気分なだけ」




「…そっか」




白石は下を向いてしまって表情が伺えない。




ただ、沈黙が流れる。




そんなことしている間に、40分しかない俺のシフトが終わって交代のやつが来た。




「変わるわー」



「お願いします」




そう言って俺は立ち上がると、白石の前に立った。




「…体重は?」



「…へっ!?何聞いてんの!?」



「60キロある?」



「あるはずないでしょ!?」




白石は怒ったようにそう叫ぶと、べしっと俺の腕を叩いた。