「ふーん。行かない」




「は?なんでー?行こうぜ?楽しいから」




光瑠は俺の腕を掴んで振り回す。




「やだよ。


なんでお前ら2人のデートに俺が参加しなきゃいけないんだよ」



「俺は礼央がいてくれた方が嬉しいんだよぉ〜。


安心なんだよぉ〜」



「知るか、気持ち悪い」



「クレープ奢るっ!」




光瑠を引き剥がそうとする俺の手が止まる。




…クレープか。




「…いちごがいい」



「よし、言ったからには付いて来いよ」



「へいへい」




甘党の俺は、特にクレープが好きで。



クレープが引き換えになると案外なんでも承諾してしまう。




とりあえず夏休みは毎年金欠だから有難い。



妹にお金使うからすぐなくなるんだよな…。




「そういえば、委員会のシフトっていつ?」



「あと…30分くらいか」



「そっかぁ。じゃあ俺はのんびり栞里ちゃん口説いてくるわ〜」