靴を履き忘れたことにも気づかず、私は走る。 ただひたすらに、 自分を守ろうと、必死に。 「間に合えっ………お願いっ」 そんな、私の願いも虚しく。 マイギターがある屋上には、黒龍たちと伊織がいた。 「…芹那ちゃん!」 焦ったように私を呼ぶ伊織と 「芹那っ!」 これまた焦ったように私を呼ぶ世那。 「…おい、これ……」 その沈黙を破ったのは、近藤だった。 「…な、何かの間違いだよっ、ねぇ、世那?」わかりやすく慌てる伊織。 「そ、そうですよね、伊織さん」 それにぎこちなく合わせる世那。