学校生活に雅美が戻ってきたおかげで、楽しくなりそうだ。
1日半歩でも良いから踏み出す約束を雅美とした私は、いつも以上に気合を入れて先輩を待つ。
まずは連絡先を聞け!
なんて命令のように言われたけど、それって半歩どころじゃなくて難易度高すぎません?
反論する前に、昨日はお店を開ける準備があると言って追い出されてしまった。
「おはようございます!」
黒瀬先輩に手を振る。
「おはよう」
決まった時刻。
眠気を感じさせない爽やかな黒瀬先輩。
いつもと同じ朝が始まった。
けれど半歩だけでも進むために、のんびりと夢心地でいる場合ではないのです。