「そろそろ目的のキャンプ場に着くからね!」
事前に食材や必要なものの買い出しはお姉ちゃんと宏樹くんが済ませてくれた。
お姉ちゃんたちに任せてばかりで申し訳ないから買い出しには私もついて行くと言った。
しかし、お姉ちゃんからの返事はノーだった。
『デートのついでに買いに行くから気にしなくていいの!』
そう言われてしまえば、お邪魔は出来ないのですごすごと引き下がったのだった。
なんだかんだお姉ちゃんと宏樹くんは仲が良くて、ラブラブなのだ。
そんな振り返っているうちに、無事にキャンプ場へとたどり着いた。
車から降りると、空気から全く違う。
そばには、緩やかに流れる川があり、そこから少し離れるとテントを張るスペース。
さらに奥にはバンガローという、小さな小屋がある。
今回私達はバンガローをひとつ借りてみんなで雑魚寝で一泊することになっている。
まるで小学生の頃の野外活動のキャンプと同じ感じでとっても楽しみだった。
ちなみに、ここは天然温泉も近くから出ているので、お風呂もあるちょっと珍しいタイプのキャンプ場なのだった。
「すごい!空気がおいしいってこういうことなんだね!」
私も久しぶりの山の中ではしゃいでしまう。