その真剣な顔と言葉に私は胸がいっぱいで、苦しいくらいに嬉しくて、なんとか口を開いて返事を返す。

「ありがとう。私も要くんが大好きだよ」

私の答えに微笑むと、要くんの顔が近づいてきた。
観覧車が天辺に来る頃、私達は初めてのキスをした。

温かくて、甘くて胸がいっぱいでとても幸せだと感じた。

「なんか、照れるな……」
「うん……。でも嬉しいよ」

私が素直に返事をすると、少し困った顔になった要くんは私の頬を撫でて手を当てると言った。

「有紗、可愛すぎだろ!本当にまいる……、好きすぎて」

そんな言葉を口にして、もう一度キスをすると自然に微笑みあって二度三度とキスを続け、地上に近くなり降りる頃には自然と手を繋ぎふたりで帰り道を歩き出した。

ふたりの右手にそれぞれ真新しい輝くリングを着けて。