「高嶺にもあれだけ言われたらわかったと思うけど?おとなしく寝てるんだよ!」

相良さんはマンションの部屋まで送ってくれて、心配していた実咲さんを呼んでくれて、着替えを手伝ってもらった。

「それじゃぁ帰りますけど、何かあったら電話してくださいね?」
実咲さんが念を押すように何度も同じ事を言いながら相良先生と帰っていった。

私はまた迷惑をかけてしまったと思って深く反省していた。
やっぱり意地張らないで最初に無理だと言えば良かった。
あの時相良先生達が通りかかってくれなかったら?どうなっていたのかなぁ?
二人が居てくれて本当に良かった。
高嶺さんには怒られたけど……助けてくれた。

わたし……ひとりぼっちだと思ってたけど
今は違うんだ。
高嶺さんが居てくれる。
相良先生も実咲さんも居てくれる。

そう思ったらすごくホッとして、また涙がこぼれてきた。
その夜は泣きながら眠ってしまった。
でも悲しいんじゃない
嬉しいんだ。