昨日の夜は離れることなく繋がれていた手。

今日は指先を掠めることすらなく、肩を並べてクレープ屋さんに向かって歩きだす。



どこにそのお店があるのかわからないけど、この車どおりの多い道路に沿ってまっすぐ行けばあるのかな?

この歩道をまっすぐ歩いた先には、デパートやホームセンター、CDレンタルショップ、背の高いマンションやたくさんのお店が見える。



「念のため言っておきますけど、デートがしたくて来たわけじゃないですよ?」

「はいはい、知ってる。クレープにつられてきたんだろ?」

「そうです。そのとおりです。だからこれはデートじゃありませんから。食べたらすぐに帰ります」