「ハナちゃん。何があったの。」


「………」


「泣いてるだけじゃ分かんねえよ。」


「………」


「誰だよ。誰にやられたの。」


「……2年生。」


「男?女?何でこうなったの。」


「…男の人…今から遊びに
行かないかって…
断ったら水かけられた…」




ハナは確かに目を惹く存在だった。
大人しくて、目鼻立ちもスッキリしている。
男に誘われるのも無理はない。



「しばく。」



そう言って図書室を出ようとすると
ハナが俺の腕にしがみ付いた。