「ハナ!」




ハナを追いかける。
ただなかなか追い付かない。




「なんなんだよっ」


距離は縮まり、
ハナの腕を掴んだ。





「どうしたんだよハナ!
なんで俺から逃げんだよ!」


「……。」



ハナは目を合わせてくれない。
ただ泣きながらずっと下を向いている。




泣いているハナは
何も話さない。



「…俺、図書室行くから。」




俺はハナを置いて図書室に向かった。