彼女はまたジッと俺を見つめる。


「なっ、なんだよ」


完全にペースを乱されている。
しかも後輩の1年に。
しかも喋った事ない1年に。





「だからなんなんだよ!」


そう言うと彼女は小さく笑った。
笑った顔にまたドキッとした。


「…じゃあ帰りますね。」


彼女は荷物をまとめそそくさと
図書室から出て行った。


「…あいつ、笑った方が可愛いじゃん。」


そんな言葉が自然と出てきた。