「義理の姉弟というのはそんなに問題なのかしら。血の繋がりはあるのに?」

「一応血の繋がりがあっても、本当の姉弟ではないことを隠していていたのよ! 学院内ではこのことに対して不快感を覚えている人だっているわ!」


はっきりと突きつけられると少し堪える。

英美李様の言う通り、この件で私を見る目が変わった人がいることは確かだ。

向けられる視線から嫌悪が伝わってくる人だっていた。



先ほどから花ノ姫たちが騒ついている。

私を責める気だった牡丹の君もわずかに困惑の色が見える。


「血の繋がり、ってどういうことかしら」


そんな声が聞こえてくると、スミレが隣にいる瞳を見遣った。

まるで示し合わせたように瞳もスミレに視線を送っている。


……ふたりは一体なにをする気なの?