俺は、毎日、ただ友達と一緒に帰り、家で
友達とネットゲームをして、ただそんな日々を
送っていた、平凡って言えばそれまでの話。

でも、俺はそんな日々を楽しんでいた。



「守 今日も gk な 」

ゴールデン キングの略 gk

俺たちがハマっているオンラインゲームだ。

「わかった! 」

こんな毎日がずっと続けばいい……
そんな風に思っていた。

「おい、リサ てめぇ 話が違うだろうが!
1グラム6万っておかしいだろ」

「値段を上げて行くのは普通でしょ?
ヤクザ擬きのアンタには高いかな?」

路地の裏側、密かに話す
危険な空気。

「頼むよ〜 リサ セックスする時に使うんだよ
そうするとよ! 狂ったように喘ぐんだよ、それが
楽しくてさ〜 」

「知るか…… 」

俺の青春は、たかだかこんな事で、この場に
居たというだけで、俺の青春は潰れた。
いつもの帰り道、でも今日はオンラインゲーム
のアップデートの終了日、楽しみと興奮が抑え
られず、いつもとは違う道で帰った、その時、
俺は真っ直ぐに近道なんかしないで、いつも通り
の道を歩いて行けば良かったとすぐに後悔した。

「誰そこで聞き耳立ててんの?」

やばい、どうしよ、絶対に聞いちゃいけない
内容だった。

恐る恐る俺は、立ち上がり、謝ればすぐに
済む話だと思った、だがそれが大間違いだった。
「す!すいませんでした! 絶対にこの事は
警察にはバラさないです、だから本当に本当に
すいません!!」

足が震えるのを感じる、これが真の恐怖
ゲームなんかじゃあ感じられない程のスリル

「おいリサ やばいんじゃあねぇのか?
俺よ、もしチンコロでもこのガキにされたら
次は10年ぐらいぶち込まれちまうよ」

「知るか! お前が10年ぶち込まれようが
知った事か…… だが一番厄介なのは、この
稼業を潰される事だ 」

これって、絶対に許されないよな……。
「ねぇ君〜 」

近づいて来る、もう言うことは全て言った
俺の人生もここで終了か、あー gkの武器後
二個ぐらいでコンプリート出来たのに……

「何で泣いてるの!」

「だって殺すんですよね、東京湾とかに
沈めるんですか?」

俺が見てた裏稼業のドラマのラストは大体
東京湾end。
「違うの…… アンタ今高校生よね?」

「あ、はい!高校2年です」

「そう…… 」

後ろにいる男は焦りを隠し切れずにとうとう
俺にナイフを向けて走って来た

「こんな狭い路地でナイフなんか向けんなァ!」

見事な蹴りだった、美しく上がったその足は
まるで蝶が舞うが如くいい眺めだった、そして
蝶の足は、すぐに蜂に変わった……
顎に的中。

「リサちゃん何するんだよ、そのガキ始末しない
と、ケツモチがキレんぞ」
そして、リサという女性は俺に近づき
ニッコリと微笑み、俺を拉致した。