俺の初恋は

幼なじみの美咲だった






初恋と言っても現在進行形のもの








美咲はいま大毅と付き合っているけど

密かに、ずっと前から好きでいる










だけど、俺は1度も口にしたことは無い








だからといって諦めた訳でもないが










美咲は、

大毅のことが好きだから











美咲は、とにかく

いつも笑っているやつだった









だけど中学生になって




大毅と知り合って

美咲が付き合うようになってからは





俺と美咲の関係は

ただの幼なじみ止まりだった







大毅は良い奴で、

すぐに打ち解けあった








高校受験を控えた俺らは

勉強に専念しなくてはならない








だから、大毅になら

こいつになら…美咲を






託せる、譲れる








そう思って身を引いた











美咲の恋は実って










俺の恋は終わった












けど、それはいいことで

自分の選択は合っていたと信じている










だから、高3になった今でも

こっちが微笑ましくなるくらい





仲のいい美咲と大毅を

俺は、一番近くで見守っている











大毅がいなければ

今頃、美咲の隣にいたのは

俺だったかもしれない







そう思ったら負けだと思った

ただの負け惜しみ、嫉妬









俺はこの関係を壊したくないから









美咲が大毅とずっとずっと笑っている

そんな時間が








いつまでもつつけば…







美咲が幸せなら

俺は、このままでも。









そう思っていた









のに____

そう簡単にはいかないようだった












大毅…












俺は、美咲をお前に託したのに











傷つけるだけなら













泣かせるだけなら
















俺が奪いに行くからな