サブローは、少女に誘われるままに、その体をむさぼった。

白い肌が、髪の香りが、彼を奮い立たせた。

こんなことは、いつもの事だった。

そうして少女は妊娠し、それは、誰の子供なのか、判らなかった。


少女は、愛しい恋人の忘れがたみであると、信じてやまなかったのだが、そんなことがあるはずがなかった。

少女は、誰にでもその身を惜しげもなくさらけだした。

時には、複数の相手と歓喜の時をすごしたりもした。

そんな生活が、この時代に、とても合っていた。

そんなふうにしか、精神の安定をはかれなくなっていた。