菜緒side


昨日は泣き虫さんになっていた真琴もきっと今日は大丈夫だよね、と思いながら窓の外を見上げた


綺麗な青空だな


<コンコン>


「はーい?」


誰かが病室に来たようだ


「菜緒?」


「真琴!」


真琴がお見舞いに来てくれた


「服持ってきたよ、暇潰しに本もね」


「ありがとう」


真琴がすこしそわそわしていた


泣き虫さん発動かなと思っていたら


「菜緒、大切な話したいんだ」


いつになく真剣そうにそう言った


なんのことだか全くわからなかった



「どうしたの?」


「あのね、……」


なかなか話し出さない真琴


嫌な気配がする……


別れ話……ありえるかな……


泣きそうになる私に、真琴は小さな箱を渡した


「これ、菜緒に……」


「ありがとう……?」


おそるおそる開けてみると、それは……






「大久保菜緒さん、俺と結婚してくれますか?」