「それって………

「一番、辛かったのは柚姫だったんだよ…。」

話の途中に尋は俺の考えてたことを言った。

「それに、その子が亡くなったって言う罪悪感が柚姫には耐えらんなかったんだ。」

柚姫はそれが理由でこっちの学校に来たのか……。

「今日はその子の命日。」

……だから、大切な人を失いたくない…って言ったのか…。

「和に話せてよかったよ。柚姫、和に言った方が良いのか……って悩んでたんだよ。でも…………」

「でも……何?」

尋は俺の目を見て言った。

「嫌われたくなかったんだよ。もう、柚姫は一人になりたくねぇんだ……。」

そうだよな…。その話しをしたら嫌われるって思うよ。……でもな?

「俺は柚姫を嫌いになんかならねぇし、一人にも絶対させねぇ…。」

「和ならそう言うと思った。……家にいると思うから………行ってやってくんねぇ?」

頷いた俺は自転車に乗って、柚姫の家に向かった。

男の俺は苛めの話しはドラマ上でしか聞いたことがなかった。

でも、柚姫が生きてきた中で……現実にあることを知った。

柚姫を一人に何かさせねぇ。

絶対に…………。