「やらせてもらいます!」

柚姫…?……そういえば、柚姫の名字ッて

『桃井』

って言ってたっけ。

「宮野は?」

「やらせてもらいます……」

俺は、委員会とかやりたくないけど、柚姫がやるって言うんだ。

……やってみようと思う。

「じゃあ、学級委員の二人は、コレ…職員室まで運んでくれ。では、解散。」

桐原の声でクラスのほとんどの人が教室を出る。

「じゃあ、和。頑張れよ~」

って悟が俺の頭を叩きながら、教室を出ていく。

「あの…和君?コレ運ぼ?」

俺に声をかけて、恥ずかしそうに下を向いている。

「そうだな!早く運んじまお!」

笑いながら桐原に頼まれた物を持って職員室に向かう。

職員室に着くまでいろんな話をした。

『中学はどこ』とか

『携帯持ってるか』とか……

すんげぇ楽しくて、このままずっと話していたい!そう思ってしまう俺がいる。

職員室に荷物を届けて教室に着いた頃、柚姫が俺を呼んだ。

「和君、携帯持ってるんだよね……アド、教えてもらってもいい?」

マジ……?

オドオドしてる柚姫を俺は目を丸くして見る。

「イイよ!そんなにオドオドすることないって」

……ッてオドオドしてんのは、俺だろ!!ッて心の中で自分にツッコミを入れている。

「ホントに?ありがとう♪」

その時、柚姫の笑顔を初めて見た。

柚姫の笑顔は凄い眩しくて、輝いていた。

「今日、メールするね?」

『ニコッ』

と笑った柚姫は、手を振りながら帰っていった。

楽しい時間もここまで、と思うと、急に静かになった教室が、寂しく思えた。

「俺も帰ろ。。。」

静かな教室に響いた声は、すぐに消えて誰もいない、静かな教室なった。

その日の夜、柚姫からいつメールが来るかわかんないから、携帯を肌身離さず持っていた。

しばらくしてから、メールの着信音がなって、俺はすぐに携帯を開く。

メールの相手は柚姫。。。。。。

『こんばんわ☆柚姫です♪これからメールいいですか?』

いいに決まってんじゃん!!俺はすぐに返信ボタンを押して、返信メールを作る。

『イイよ~!メールしよ★』