「柚姫じゃん!あっ……和詩君もいるしぃ」

わざとらしい、苺の声。

急に苦しくなってきた。なに……この感じ。

なんか、嫌だよ。

…………?

苺の目が、悟くんの手を見ている。

……………………………
………プリクラ…………
……………………………

「柚姫……?チョット来てよ。」

迫力が凄い。……

怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。…………………………………………


行きたくない。


「ねぇ……柚姫?…………」

私は一歩後ろへ下がった。

「来るよな?」

声が変わった。

「オイ。やめろよ。柚姫に手ぇだすな。」

……和………君?

「和詩君……黙っててくんない?」

苺は無理矢理、私の手を引っ張って外へ連れ出そうとした。

嫌だ。…………行きたくない。………ヤ…ダ。離し……て。

「離せよ。」

和君が苺の腕をつかんだ。

「はぁ?話があるだけじゃん。離せよ。和詩君でも、アタシ、手ぇ抜かねえよ。」

意味が分からなかった。その時まで。

『パシンッ』

音的には軽そうだった。けど、その場に和君が倒れた。

「オイッ!和!」

「痛って」

血が………出てる………よ………?私の………せい………で。

「苺ちゃん。柚姫を離してよ!」

祐芽……やめて………私……皆が…傷つくの……………見たくない。

「祐……芽………もう……いいから……………私、行くから。…チョットだけ…………待ってて………」

途切れ途切れの言葉を聞いた苺は私の腕を引っ張った。

何かされるのは、わかってる。………けど、皆が苦しむのは嫌だから。


私は行くよ。