あれから、祐芽と悟が来て、苺チャンの話をした。

やっぱり二人も、苺チャンが最後に残した、

『どうなっても知らないよ』

ッて言葉が引っ掛かっているらしい。

「苺チャンは嫉妬深いから、なんかしてくるんだとしても、柚姫にしてくるんじゃない?」

祐芽が話す。悟も頷いているから、同じ意見なんだろう。

「やっぱそうだよな……。柚姫、苺チャンになんかされたらすぐに言えよ?」

柚姫の顔を覗き込んだ

「わかった!でも、大丈夫だよ★また話してみるし。」

俺達に心配をかけないようにしてるのか、笑っていた。

けど柚姫のその笑顔が、本物じゃないことは、すぐにわかった。

授業が始まっても、苺チャンは戻ってこず、桐原に聞くと、今日は欠席だったらしい。

「じゃあ、ここで…」

帰り道。柚姫は俺に手を振りながら、バイバイって言った。

俺は、柚姫と同じように

「じゃあな~」

ッて言いながら、作り笑いで柚姫に手を振った。

どうしても、柚姫が心配で、作り笑いでもしてないと、絶対に、笑ってはいられないと思うから。

柚姫に何かあるんじゃないか…。

ごめんな。柚姫、今は何もできない。ごめんな……俺のせいで。

でも俺は…柚姫に笑顔でいてほしいんだ。誰かが柚姫の笑顔を奪わないように。

いつまでも、俺の好きな笑顔でいられるように。……俺が柚姫を絶対に守ってやるから。


「和詩君…。」


後ろから、声が聞こえた。聞き覚えのある声に後ろを向く。

「苺チャン?…何?」

あきれ顔で冷たく言い放した。

「和詩君は柚姫が好きなんでしょ?…その気持ちは変わらないって言ったよね。アタシも一緒だよ。和詩君を好きなのは変わりないの。……じゃあね。」

満面の笑顔で俺の前から走り去った。

「おい!」

呼び止めたが、スタスタ行った苺チャン。

「訳わかんねぇ」

そんなとき、メールがなった。…柚姫からのメール。

『あんまり自分を責めないで』

一言だった。けど、この一言が、嬉しくて……。ありがとな、柚姫。何にもしてやれない俺に気を使って…。俺が柚姫の為にできること。

柚姫の隣にいてやること。そして…

柚姫を


全力で守ること。