「オハヨぉ★昨日はありがとネ?」

柚姫の言った

『ありがと』

には色んな意味の、

『ありがと』

がつまってるんだと思った。

「あのさ……柚姫…その、俺達って付き合ってるのか…?」

そういったら、柚姫は顔を赤くした。

「私は、付き合ってる……って思ってるけど…和君は?」

そんなこと、言わなくてもわかってるはず…

「俺も柚姫と同じ思いだよ?」

きっと、俺の顔は凄い赤いんだろう。

『ドサッ…』

後ろから何かが落ちる音がした。

「……誰…?」

あきらかに、俺達と同じ制服。身だしなみからすると、同学年。

「……苺…?」

柚姫が『苺』と言いながら、俺達の後ろにいた子に近づいた。

「苺。どうしたの…?鞄、落としてる」

柚姫は慌てた様子で、落ちた鞄を拾って、その子に持たせた。

「何で柚姫が和詩君と……わかんない…よ」

そう言うと、その子は思いっきり走って行ってしまった…。

「柚姫…?今の子ッて…」

柚姫の知り合いだと思い、訪ねてみる。

「私のイトコなんだ。浅井 苺。」

苺チャンが走っていった方を、心配そうに見つめている。

「何か、柚姫の家系は皆この辺なんだな。尋は兄妹で、さっきの子はイトコで…」

俺は、柚姫のイトコだ。。。と言う苺チャンの話を聞いた。

苺チャンは、嫉妬心が強く、寂しがり屋。人見知りはしないけど、他人と仲良くするのが苦手らしい。

「でも、結局さぁ、苺チャンは何が言いたかったんだろう?」

苺チャンは他人と仲良くできないらしいけど、柚姫が仲良くするのは、別にいけないことではない。

「さぁ…苺は苺なりに何かあったんだよ。。。きっと、。学校に着いたら私、聞いてみるよ。」

柚姫は凄い苺チャンを心配しているみたいで、歩く速さが、どんどん速くなっている。

苺チャンの話をしているうちに学校に到着した。
俺と柚姫以外に学校に速く来ている人はいない。
でも今日は、先に苺チャンが来ているのだろう。

「柚姫、苺チャンッて何組?」

柚姫は珍しく、変な顔をした……

「同じ何だけどなぁ…」
……えっ?そうだったんだぁ…

C組に着くと1人の女子……そう、苺チャンがいた。