いったい何処に行ったんだろう。

まさか、事故?

俺に柚姫を心配する資格なんかないのかも知れねぇ。

けど俺は、ずっと柚姫の事を思っていたい。

そう、思えるようになったんだ。

そう、思いたいと強く願ったんだ。

もしかしたら、最初から柚姫は家に居たんじゃないのか?

柚姫のお母さんは別れて欲しいと言っているんだ。

その可能性は高い。

柚姫の家まで走っていったから、すぐについた。

俺、ずっと走ってるな……。

『ガチャ』

チャイムを鳴らそうとしたら玄関が開いた。

「……尋?」

出てきたのは尋。

「柚姫いるか?」

俺に少しずつ近づいてくる尋はいつもと雰囲気が違った。

『バシッ』

急に殴られた俺は目を疑った。

尋に殴られる何て思っても見なかったから。

「…ひ、ろ?」

「お前が柚姫に対する思いはそんなんだったのかよ。」

尋は俺の胸ぐらを掴んだ。

「絶対ぇ壊れねぇもんだと思ってた。……でもお前は柚姫を捨てたんだ!お前に柚姫の気持ちがわかんのかよ!」

言い返すことができなくて。

俺は目をそらしていた。

「柚姫が今までどんな思いで今まで生きてきたか知ってんのかよ!!」

尋は俺を殴り続けた。

柚姫の………思い…?