「サンキュー。今日も有り難く頂きます。」


そう言うと、優は右手で顔を隠した。


優が無意識にやってることか、分からないけど。


優が右手で顔を隠す時は、照れて赤くなった緩んだ顔を見せないようにしているから。


これはきっと和真は勿論、弟の洸でさえ知らない。


多分私だけが知ってる優の癖。


こんなこと言ったら、優は洸や和真にからかわれるだろうから、内緒にしてる。


もし話したら、私が優に何されるか…


「いえいえ、こちらこそ!」


洸のお陰で、優の怒りも収まって一安心。


優の機嫌を損ねると、大変だから。


久しぶりに優の照れた顔も見られたし、お弁当喜んでくれたみたいで良かったかな。