「確かに、好きな人が自分のことを好きって、すごい確率だよね。例え、両思いだとしても、少しの選択の違いですれ違い、未来が変わっていく。」


洸の言葉は、私の心にとても響いた。


私はまだ恋をしたことがないから、正直分からないことばかりだ。


「確率かぁ。人生の中で私たちは難しい確率の難問を解いているんだね。」


「まだ俺らは2分の1で、人生かけて片割れを探しているってことか?」


優は疑問を皆に投げ掛けてきた。


「僕はそう思うよ。」


洸は静かに呟いた。


「そうか?1人が好きな奴だっているだろ。」


和真は、少しだけ冷めていた。


「人は1人では生きていけないよ。ずっと、ただ1人を探しているんだよ。」


私の言葉に少しの沈黙があったが、心地よい空気が流れていた。