「少しは小学生みたいな姉を持つ、弟の気持ちも考えろよな。」


「誰が小学生なのよっ!お姉ちゃんに向かって、小学生とは何よ!小学生とは!!」


私と和真の、プチ兄弟喧嘩がまた始まった。


優の方を見ると、ボーッとしていた。


「優!!どーかした?」


「ん?あぁ悪い、考え事してた。」


優、何か悩んでるのかなぁ。


一瞬だけど、悲しげな顔をしたと思ったら、すぐにいつもの優に戻った。


「だったら少しは、姉らしく振る舞えよな。」


「まぁまぁ、2人とも落ち着いて。結愛姉ちゃんは純粋な所が可愛いんだから。」


「ほらみなさい、洸はありのままの私が良いって言ってくれてるじゃないの。」


私は洸の後ろに回ると背中に抱き付いた。


そして、洸の顔の横から顔を出して、あっかんべーをした。


「べーだっ!」