「べ、別に危なかっしくないから!」


皆から好き勝手言われて拗ねた私は、皆に背を向けると、優は私の髪をくしゃくしゃにしてきた。


優の方を振り返ると、子どもみたいに満足そうに笑っていた。


「もー、優のバカ。せっかく寝癖直してきたのに。」


これじゃあ、学校恥ずかしくて行けないよ。


私は鞄の中のポーチからくしを取り出すと、簡単に髪をとかして整えた。


和真や洸にも笑われてるし。


「結愛はこれくらいでいいんだよ。」


「…これ以上、可愛くなると俺が困るんだよ。」


「えっ、何?何て言ったの?よく聞こえなかった。」


和真と洸の笑い声で上手く聞き取れなかった。


「バカ、何でもねぇよ。」


あっ、また優右手で顔隠してる。
でも何で今照れてるんだろう?


恥ずかしいことでも言ったのかな?