「あー‼︎‼︎」
ゴッホゴホ…
「もう、何だよいきなり」


中谷は差し入れと称してちゃっかり自分用にも用意していたカツサンドを食いながら
そのカツサンドに自分で噎せた。



「大事な事を忘れてました!
キイナさんに大切なお話が有ったんでした!」


側に有ったミネラルウオーターのペットボトルを慌てて掴み、急いでごくごくと飲み始めた。
慌てた結果ボトルの蓋が飛んだ。



「なに、どうしたの」
「僕を今日から敏腕マネージャーと呼んで下さい!いや、呼びたくなるはずだ!」


どうでもいいけど、
ふわふわのその髪は癖毛なのかパーマなのかをいつか聞いてみよう。


「はいはい。で、何」
「聞いて驚いて下さい!」



普通そこ、驚かないで下さいって言う所だろ



「実は…」
「焦らすなよ」



中谷は長めの前髪(ふわふわ)をかきあげながら切れ長の瞳を得意そうに光らせた。






「実はキイナさん、
ドラマ出演が決まったんでーす‼︎」