出血
してる
あなた
これ
流産よ
残念だけど
今回は
もう
完全に
流れて
しまったわよ
娘のアタシの前で
谷口先生は
包み隠さず
事実を告げた
あなた
楓さんね
大きくなったわね
お母さんは今日
入院よ
状態よければ
明日帰れるわ
詳しくは
看護師から聞いて
今すべき処置は
終わったから
後にまた
診察にまわるから
谷口先生は
トシの割に
フットワーク軽そ
んで
きつそう?
無愛想?
ダジャレ
通じません
みたいな?
アタシ
あんま
近寄れない
ってか
おかーちゃんが
なんでここ?
意味不
コンコン!!
木野さんが
すっ飛んで来た
紺野
大丈夫?
木野先輩…あは
スイマセン…
先輩として
言わせてもらう!
あなた
いい加減
そろそろ
身の振り方を
正しなさい
社長が不安定な
事態が
続いたら
会社
危なくなる
木野さんは
厳しい表情で
容赦ない
やっぱ
木野さんも
言う時は
言うんだ
谷口先生にも
負けない
キャラ
みたい…
ってか
流産て
なによ
せっかく
おかーちゃんのこと
許してあげよう
みたいな?
そう
思えてたのにさー
アタシの
存在って何?
存在意味ない
じゃん?
おかーちゃんが
そういう人間て
分かってるけど
目の当たりにすると
どん引きー…
失敗しちゃったぁ
えへ…
おかーちゃんは
平気でごまかして
事態の重さ
分かってない…
おかーちゃんの
場合
失敗も成功も
ないじゃん?
そう言うなら
むしろ
今回は
成功しかけた
じゃんよ…
悲しい…
ムカつく…
そんなの通り越して
呆れて
そして
虚しいよ…