おかーちゃんは

きっと
逮捕される


木野さんの
言葉なんて

信憑性ないよ


だって
おかーちゃんだもん

アタシを
裏切り続けた
おかーちゃんだもん

アタシの願いなんて
叶うはずない




だけど
だけど…



神様…!

今回は

どうしても

おかーちゃんを

アタシに
返してください



あの人は…


あんな人でも
アタシの

母親なんです

変わりは
他に
誰もいないから


アタシ
愛されなくていいから


裏切られ続けても
構わないから
だから

だから
おかーちゃんを


アタシに返して…










ゆうやけ
って
あした
かならず
はれに
なるんだよ








おかーちゃん…










ホテルの部屋に来て
何日目だろう


眠れない


食べれない





うとうとしてて
気が付いたら


アタシ
ホテルのベッドの上で


点滴打たれてた




楓ちゃん!



だれ…?


木野よ


アタシ…
気付かなくて
すいません…!



いいわよ
寝てなさい!

あなた
何も食べてなかった
でしょう?

さっき
お医者さんに
診てもらったら
脱水症起こしてる
って


点滴終わったら
マンションまで送るから

お母さん
帰って来たよ

マンションで
楓ちゃんを待ってる



おかーちゃんは
…無罪?!


そうよ
無罪放免!

紺野は
絶対
ドラッグなんて
しないよ


紺野は

あなたが出来てから
変わったわ

覚悟
決めたのね

あなたと
どんなに
暮らしたがって
いたことか



…違う…!
おかーちゃんは

わがままで

勝手で

どうしようもない…



木野さんは
ティッシュで
アタシの涙を
拭いてくれた