そして彼は電気を消した

「なあ、もういいよな

そろそろ歯止めきかなくなりそうなんだけど」

近づいてくる足音と気配が緊張を高める

まって私、今やばい状況??落ち着け私、こんなことあるはずな…

ドン、、

後ずさりはこれが限界
頭に当たった本棚がそう語る

ふっ

「ひゃああっ」

耳にかけられた吐息に過剰に反応しちゃう

暗くてわからないけど

たぶんすごく近い

「今だけはこの関係忘れない?」

そんないい声で言われたらもう、私…

こくり、 自然だ、やばい、勝手に頭が、

ぐいっ 腕が強く掴まれた

「ちょっ、と待っ」

「待たねー 待てるわけねーだろ」

次の瞬間 あたたかい感触が唇に走った

「ん、んん」

それからは

よく覚えていない

その時の状況さえ、ふわふわとした記憶の中にある

相手が 田城先生だったこと以外は