『うん』






『アタシ、晴希の事は好きなんだ。友達としてだと思うんだけど…。


いつも相談に乗ってくれて…
いつも笑顔で優しくしてくれて…
正直言って、和樹と付き合ってる間ね、少しだけ悪い気持ちもあったの。

和樹と喧嘩して晴希に相談に乗ってもらってるときとか、「晴希なら…」とか。

でも、その後はいつも和樹のことが大好き、って気付いて…。

それに、可憐に悪いって、自分で分かってたけど、知らないふりしてた。

友達以上恋人未満って、人を苦しめる事だってあることも知ってたの。

でも………………。

アタシ、不器用だから。


それで、いきなり変わっちゃうけどね、あの日は、晴希の言ってたとおり、和樹とあってた。


『和樹なんか好きじゃない』そう思ってたけど、そんなの嘘で…。


アタシ、思っちゃったの。

和樹といる時が一番幸せなのかもって。


好きなんだって…。




だからアタシは…。』






そこまで言ったとき


ギュッ



晴希が抱き締めた。




『お…俺は…おまえが……し…あわせに………なれば……いいから………っ。がん……………ばれ』






晴希は言った。






ひっくひっく言いながら、




切ない鼻声で。






『晴希………ごめんね…?』


『うっ…うっ………ゆ…りあ…』









アタシたちは抱き締めあって泣いた。






晴希、アタシは正直聞きたかった。











"なにをがんばるの?"







でももう迷惑はかけられない。










アタシは一人で生きていくのよ。