「もう、待ってるの疲れたから、覚悟しろ。」

「ど・・・・どういう意味・・・」

「お前の気持ちが落ち着いたらと思ったけど、
 いつまで経っても進まないからな~。」

そう言うと、急に顔が近づいて、気付いたらニヤニヤした顔が正面に。

「こ・・・こんな人ごみでキ・・・キスするとか!!」

「実はこういうの、好きだろ?」

「す・・・好きじゃない!」

「えー。俺は好きなのに。お前の事」

「え?そうなの?」

「・・・それ本気で言ってんの?こんなに何度もデートまでしといて。」

「え?デートだったの?」

「俺の事なんだと思ってたんだよ。」

「いや、あんたがって言うより、これぐらいみんな普通なのかと・・・」

「・・・お前、他のやつともこんなしょっちゅう遊びに行くのかよ」

「いやいや、私は行かないけど、そもそも誘われないし!
 私なんかと遊んでくれる人なんて・・・」

「失礼な奴だな。ここに居るだろ。」

「だから、良い人なのか、暇なのか、
 周りに居ないタイプで面白がってんのかと・・・」

「歪んでんな~。まぁ、そういうのも知ってるから。
 まずは、迷わず俺の手を取ってくれると嬉しいんですけど?お嬢さん」

「・・・努力します。」