細編みと立ち上がりを繰り返して段々と形になっていくのが嬉しい。
黙々と編んでいき、四角い形が出来上がる。
「出来た!」
私の声に夏樹さんは自分の編んでいる手を止めて様子を見に来た。
「すごいね。初めてなのに目もきつくなってないし」
「目がきつい?」
「編み目がね、慣れてないと力加減が難しくて糸がぎゅっと引っ張られてきつくなっちゃうんだ。でも白沢さんのはそんなこともないし上手にできてるよ」
夏樹さんに褒めてもらえるのがすごく嬉しい。早く次を編みたいと思ってしまう。
「今日はここまでにしよう。あんまり根を詰めると嫌になっちゃうから」
夏樹さんが言った後ドアが開いて「もう嫌になった!」とみちるさんが入ってきた。
そしてソファーにダイブする。
「デザインが浮かばない。何にも浮かばない。もうだめかもしれない」
今まで見たことがないネガティブなみちるさんに驚いていると夏樹さんは「いつものことだから」と教えてくれた。いつも明るいみちるさんしか知らない私はそのことにさらに驚く。
「あ、そうだ。みひろちゃんちょっと気分転換させて」
みちるさんは急にそう言ったかと思うとメジャーを片手に私を立たせた。
「ちょっとそのままでいてね。あ、少し脇空けて」
気分転換と言ったけどその目は真剣そのもので。サイズを測ってはノートに記録していく。
「ありがとう。もういいよ」
黙々と編んでいき、四角い形が出来上がる。
「出来た!」
私の声に夏樹さんは自分の編んでいる手を止めて様子を見に来た。
「すごいね。初めてなのに目もきつくなってないし」
「目がきつい?」
「編み目がね、慣れてないと力加減が難しくて糸がぎゅっと引っ張られてきつくなっちゃうんだ。でも白沢さんのはそんなこともないし上手にできてるよ」
夏樹さんに褒めてもらえるのがすごく嬉しい。早く次を編みたいと思ってしまう。
「今日はここまでにしよう。あんまり根を詰めると嫌になっちゃうから」
夏樹さんが言った後ドアが開いて「もう嫌になった!」とみちるさんが入ってきた。
そしてソファーにダイブする。
「デザインが浮かばない。何にも浮かばない。もうだめかもしれない」
今まで見たことがないネガティブなみちるさんに驚いていると夏樹さんは「いつものことだから」と教えてくれた。いつも明るいみちるさんしか知らない私はそのことにさらに驚く。
「あ、そうだ。みひろちゃんちょっと気分転換させて」
みちるさんは急にそう言ったかと思うとメジャーを片手に私を立たせた。
「ちょっとそのままでいてね。あ、少し脇空けて」
気分転換と言ったけどその目は真剣そのもので。サイズを測ってはノートに記録していく。
「ありがとう。もういいよ」