「どういたしまして。いっぱい身に着けてね」

修くんは悪戯に笑った。
これはもしかして私の反応を面白がるためのいたずらか何かなんじゃないかと思ってしまう。

それからもお酒と食事が進むにつれて話は盛り上がり、帰りが遅くなるかもしれないからと修くんが送ってくれることなった。途中でお母さんに連絡を入れると「楽しんでおいで」と。時間はあっという間に過ぎてラストオーダーで一杯ずつ飲んだ後解散した。

「さっちゃんだいぶ飲んでたけど大丈夫かな」

酔っぱらったさっちゃんを隼人くんが送っていくことになったけど、すごく心配。
転んだりしてないといいけど・・・。
修くんが運転する隣でそんなことを思っていた。

「たぶん大丈夫だよ。いざとなったらあそこから近い隼人の家に行くだろうから」

「それはそれでどうなの・・・?」

「あれ、知らない?あの二人最近やっとくっついたんだよ」

「え!」

衝撃的事実をまさか又聞きで知ることになるなんてさっちゃん私聞いてないよ!

「まあ隼人の一歩通行だったから市川からは何も聞かされてなかったんだろうけど」

呆れたように言う修くんに苦笑いしかできなかった。

そっか。あの二人は付き合っているのか。

「いつか修くんに恋人ができたら今までみたいに遊んだりできなくなるのかな・・・」

「今いない設定で話進めないでくれる?いないけどさ」