「俺が何?」

後ろから聞こえた声にびっくりして振り返ると、そこにはスーツ姿の修くんが立っていた。

「修くん・・・」

「ん?」

すごく気まずい。なんで身近の人の名前を挙げてしまったんだろう。

「かっこいいと思う顔の話だと。白沢はお前の顔がかっこいいって」

「ちょっと・・・!」

隼人くんが修くんにそう伝えると恥ずかしさが一気に込み上げてくる。
さっきよりも顔が熱い。

修くんは何でもない風に背広を脱いで椅子の背もたれに掛け、私の隣の席に座った。

「あれ?荷物は?」

「仕事終わってそのまま来たから車の中」

私たちの飲み物が運ばれてきた時に修くんのソフトドリンクを注文して、それが届くのを待って乾杯した。

「来月の久世くんの誕生日でみんなが23歳だね」

さっちゃんの言葉にみんなで早いよねと話した。
4月生まれのさっちゃんと隼人くん。11月生まれの私。そして12月生まれの修くん。
毎年みんなでお祝いしてきた。

「毎年やってると何あげていいかわかんなくなってきて今回めっちゃ悩んだ」

そう言って隼人くんが紙袋を差し出した。