その時からこの4人で遊ぶことが増えて、高校を卒業して進学と就職で離ればなれになったけど、この関係は今でも続いている。

「先に飲み物頼んじゃお」

メニュー表を見ながら飲み物を注文した。お酒は久々だ。

「最近どう?仕事とかいろいろ」

さっちゃんに聞かれて「まあ何とかなってるよ」と答えるとさっちゃんは大きくため息を吐いた。

「もうさ!会社の女子が本当にめんどくさくて!私とみひろが好きなグループあるじゃん。その人たちが好きって話したらでもこの人たちのがかっこよくないですかって違うグループの話し始めるんだよ?知らねーよって感じだよね!」

シラフなのにさっちゃんの愚痴はヒートアップしていた。

「かっこいいは人それぞれだし、かっこいい顔と好きな顔は違うじゃんね?」

そう聞かれても、そういうものなのかな?
好きな顔を考えてみて浮かんだのは夏樹さんの笑顔だった。どうしてここで夏樹さんが・・・。

「みひろ顔赤いよ」

そう言われて自分の顔が熱を帯びていることに気付く。

「何を考えてたのかな?」

「別に何も・・・」

「ふーん?じゃあさ、みひろはどんな顔がかっこいいと思う?」

「うーん、どんな顔って言われても。かっこいい顔・・・修くん?」